新大学入試テスト 3年後実施開始

新大学入試テスト 3年後実施開始

  と文科省(中教審*)が発表。

※中教審=中央教育審議会・・・知識人の方々が集まり今後の日本の教育について考えて方針を出す議会

 

文科省は独自の4技能テストを民間検定試験会社と協力して作るという案も含め、様々な形を検討していましたが、紆余曲折の後最終的に2020年度からの新テスト「大学入学共通テスト(仮称)」の英語は、通常の民間英語検定試験の資格の活用と並行して、2023年度までの4年間は現行のマークシート式の試験(センター)を大学側が併用できるようにする方針を固めたとのこと。民間検定試験は、学習指導要領に対応しているものを文科省が認定して活用するとのことです。

(2017年6月19日毎日新聞)

 

2017年10月14日の報道によると、国公立大学は入試方法で足並みを揃えるため、2023年まではセンターテストと民間試験の両方を課す方針で統一したとのことです。現行のように、各大学の二次試験も廃止されることなく残るかどうかについては情報は今のところ出ていません(もしかしたら廃止を検討することなく、当然のように二次試験は残る可能性もあります。そうなると、国公立を受験する場合は3種類のテストの準備をすることになります。)

 

 

民間の資格・検定試験

民間とは、英検協会、TOEFL、ブリティッシュカウンシル、ベネッセなどです。以下に文科省がリストアップした主な英語の資格検定試験を示します。

 

(文科省発表資料から抜粋)

 

TEAP(ティー プ)と言うのは英検が新たに開発した主に高校生を対象としたテストです。これはTOEFLのように4技能をバランス良く見ることができるテストで、かつ日本の受験生が手の届く範囲の内容となっています。まだ都市部でしか受験できず、採用している大学も私立が中心です。TEAPのHPはこちら、そしてTEAPのSpeakingの問題例はこちら(下までスクロールしてください)

 

 

2017年6月19日の毎日新聞の情報によると、「成績は大学の求めに応じて、素点と、国際基準規格「CEFR(セファール)に基づく6段階の評価を提供する。」とのこと。

 

 

素点とは

素点とは、簡単に言うとテストの点数のことです。満点は民間のそれぞれの試験によって変わります。そもそもなぜこの当たり前のような素点について言及しているかと言うと、大学によってはCEFR(セファール)の評価も成績として見られることになるからです。

 

 

CEFR(セファール)とは

セファールとは、簡単に言うと1点刻みの点数による評価ではなく、大まかに「英語で何ができる能力が身についているか」を示す国際基準です。A1→A2→B1→B2→C1→C2となるにつれてレベルが上がっていきます。A1〜B1は一般的な高校生のレベルと考えて差し支えない範囲です。

 

CEFRがなぜ便利なのか

TOEIC、TOEFL、英検、GTEC、などなど、数ある英語力試験ですが、それぞれのテストでスコアがどの程度のレベルなのか、またその点数は他の英語力試験だとどの程度なのかが比較しにくいと思います。受験に至っては、どのテストを受けるかによって成績の結果に違いがあっては不公平です。CEFRは世界標準の英語力の指標の物差しのようなものなので、それぞれの外部試験のレベルを公正に対象比較することが可能です。

 

文科省が作成したCEFRと各試験の対照表

CEFR MEXT

 

 

民間試験を活用するメリット

良い成績を出す上でのメリットは受験回数が2回まで許されていることです。文科省によると、「高校3年の4~12月に2回までとする。」とのこと。しかし、問題と考えられることが一つ。例えば、2年でスコアの有効期限が切れるTOEFLや TOEICとは違い、英検は一旦取得すればその成績に有効期限はありません。それにも関わらず、「高校3年4~12月に2回までとする。」となっています。そうなると、高校2年生の時点で2級や準1級を取得している生徒さんが、また3年生で受験をし直さないといけなくなります。その点について文科省に電話で問い合わせたところ、現在は高校3年生の年に2回受験することになっているが、現在検討課題との回答でした。検定料の問題などもあり、この点について今後市民からの問い合わせが相次ぐのではないかと予想しています。

 

 

*こちらのページは文科省と報道の情報を元に、随時更新しています

 

 

ここからは私のたわごと

文科省が2年前に大学入試改革とその理想像を打ち出した時、これはかなり日本人の英語力を底上げするような素晴らしい改革だと感じました。なぜなら、英語のスピーキングテストが導入されるということや、PISAのテストに近いような「思考力」や「表現力」を問う問題を作ると打ち出していたからです。聞いた内容を要約して自分の意見を書いたりという総合的な英語力を問う試験を作る姿勢も見られました。けれども当初の構想から2年後の2017年6月に最終的に文科省が出した最終方針は、これまでも存在していた英検などの外部試験に、そのまま大学試験を丸投げするという結論でした。とても残念な結果だと個人的には思います。このページの水色のトップ画は、当初の大学入試改革で出てきた文言と理想像を受けて私が作ったものですが、CBTやPISAなど今や「なんの話?」という状況です…。